ゆりこさんの初めての教会

その3 クリスマスって?


待降節が始まりました。百合ヶ丘教会にも馬小屋(クリブ=まぶね)やリース(アドベント・リース)が聖堂の中に飾られています。

リースと馬小屋

フラン

ゆりこさんおはよう!感心にちゃんとミサに来ていますね。もうだいぶ慣れたでしょう?

ゆりこ

あっ、フランさんおはようございます。いま聖堂の中にあるクリスマスの飾りを見ていたのですけど、とてもステキですね。

フラン

そうでしょ、待降節になると教会でもクリスマスの飾りつけを始めるのですよ。今年の待降節は11月30日の日曜からでしたね。

ゆりこ

待降節が始まる日って毎年違うのですか?

フラン

ええ、12月25日の直前の日曜から4回さかのぼった日曜日から始まるんですよ。

ゆりこ

そうなんですか。わぁかわいい!動物がたくさんいるわ!これ、きりんさんかしら?

馬小屋

フラン

この馬小屋の飾りはイエスさまがお生まれになったところを表したものですよ。ゆりこさんこれはきりんさんじゃありません。マリアさまにヨゼフ、それにイエスさまの誕生を祝いにくる東方の3人の博士の人形、それに馬や牛やひつじなどの動物、それにひつじ飼いたちなどの人形が飾ってあるのですよ。

ゆりこ

あら?でもイエスさまの人形はどこですか?生まれたばかりの赤ちゃんのイエスさまがいるんじゃないのですか?

フラン

イエスさまはクリスマス・イブの夜中のミサの時、真っ暗にした聖堂の中を神父さまが火を灯した一本のローソクと一緒に持って入り、馬小屋の中に置くのですよ。このローソクは一年で一番夜の長い季節のしかも夜中に、この世に光をもたらすキリストがお生まれになったことを象徴しているのです。真っ暗のなかにクリスマス・キャロルの「しずけき」(きよしこのよる)をハミングで私たちが歌う中を、たった一本のローソクの光が入ってくるのはほんとうにすばらしいですよ。

ゆりこ

あっ、そうなんだ。まだイエスさまは生まれていないんですね。クリスマスイブが今から楽しみだわ。

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